養鶏の仕事は、私にとって自然なこと

前崎 ひろみさん 氏名:前崎 ひろみ
年齢:35歳
出身地:高岡市
就業年次:平成8年

周辺には前崎養鶏という名前の記された鶏舎などが幾つもありますね
 そうですね。卵を産む前の若い鶏の施設と、卵を産む鶏の施設があります。ひよこから育てているのではなく、大雛になってからここに移していますね。

いつから養鶏を?
 祖父の代からですね。小さい頃から養鶏の仕事を見て育っているので、養鶏は私にとってすごく普通の感覚ですね。

就農される前は何を?
 市内の会社に4年間勤めていました。祖父から「学校を出てすぐ家業に就くと、普通の会社員が何をしているのか全然分からないから、外の空気を吸ってこい」と言われたので。その後、人手不足になったので、自分の意志で家業に就きました。

12年間を振り返ると?
目の前のことをこなしていくだけで目一杯だったので、あっという間ですね。

今の経営の形は?
 有限会社で経営は父がやっています。父は他にも、鶏卵の配達、エサ作り、鶏の体調と衛生管理などを行っていますね。母と私は社員で、妹はパート。家族以外に、もう1人パートさんがいます。

今はほとんど直売なのですか?
 昔はGPセンター(鶏卵の格付包装施設)に卵を出荷していましたが、約15年前から家で販売するようになりました。といっても、直売はわずかで、生協や和菓子屋などに配達をしています。

こちらでは、どんな卵を?
 生協向けの「さくらたまご」と、赤色をした「まんてん」という2種類の卵を作っています。「まんてん」はオリジナルの卵ですね。

エサの特徴は?
 父がエサを手作りしているのですが、その中身は誰も知らないんです。ただ、自家栽培したトウモロコシや根昆布など色々なものを配合して作っているようですね。抗生物質などは一切使っていません。

ひろみさんの担当は?
 出荷と配達の準備ですね。経営に関しては全然分からないので、これからですね。

出荷では、どんな面が難しいですか?
 機械化といっても、最後は手で行うので、完全な機械化ではありません。なので、出荷の際に、ひとつひとつの卵に傷や汚れがないよう、しっかりチェックしなきゃいけないところですね。

反対に、嬉しいことは?
 お客さんに直接会えることが嬉しいですね。仕事の手をとめたら悪いと気を遣われる方もいるのですが、気にせず入ってきてほしいですね。

農業グループに所属されていますか?
 農業をしている高岡・氷見・小矢部の女性だけで構成されたグループに所属しています。農業に携わっている人の奥さんや娘さんに、気楽に参加してもらえるような会を作ろうということで、高岡農林振興センターの方にお世話係をしていただいて、昨年設立されました。今の参加者は15人ほどなので、これから徐々に増えていけばいいですね。年に1〜2回集まれたらいいねって言っています。

日頃から、心がけていることは?
 現状維持ですかね。少しずつ上り調子じゃないと、現状維持にならないんですよ。真面目にじっくり取り組んでいきたいです。

新規に就農する方にメッセージを
 最近、アレルギー体質の子供が多いじゃないですか。今の学校給食の話を聞くと、抵抗力を弱めるような内容なんです。なので、せっかく農業に携わられる人たちには、子どもたちが元気に育つような野菜、お米、農作物を作っていただきたいですね。

■「前崎養鶏」の経営内容
 育成(大雛)・成鶏 1万羽

■将来の経営構想
 ・育成(大雛)・成鶏 1万羽


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