常に目標に向かって

牧田 将義 氏 名:牧田 将義
年 齢:36歳
出身地:富山市
就農年次:平成20年



施設園芸では、主に何の栽培を?
 春にトマトから始まり、キュウリ、小松菜と、1年をひと回りするサイクルで栽培しています。トマトは「桃太郎ファイト」という大玉の品種を作っています。

設園芸はお父さんの代から始められたのですか?
 私の代から始めました。私が就農するまでは兼業農家で、父が水稲の栽培をしていました。私の就農後も父は水稲で、施設園芸は私1人でやっています。

就農のきっかけは?
 以前は造園業の仕事をしていましたが、その仕事を辞めてハローワークで仕事を探していた時に、就農体験の募集をしていたんです。そこで話をして専業農家に体験学習に行くことになったのが、就農のきっかけですね。 
 就農体験先はトマト、ミニトマト、キュウリ、ナス、小松菜を作られている富山市の専業農家でした。そこで1年8ヶ月就農体験しているうちに、野菜作りの面白さと手をかけて育てたものを食べる喜びを知るようになり、就農をしようと思うようになりました。家に地面があったことも大きな理由のひとつです。

トマトの栽培技術は、就農体験の農家で学ばれたのですか?
ハウス施設は、3 サイクル目に突入。 その農家さんをはじめ、その周囲の農家さんや農林振興センターの人たちなど、色々な方々に教えてもらいました。野菜の中でも、特にトマトは奥が深いですね。色々な栽培方法があり、一概に一つの方法がいいとは断言できません。色々な方法を模索しながら栽培しているので、早くいい方法を見つけたいです。また、一つの課題を越えても次の課題が出てくるので、毎年悩んでいます。病気で実が付かないこともありますし、高温や強い日差しなどで品質が悪くなることもあるので、管理は重要ですが、時間をかけずに作りたいと思っているので、それも課題ですね。


トマトにおける今の目標は?
 収量を上げること、品質を高めること、作業時間を短くすること。欲張りですが、資材の選定や植えるタイミング、管理の仕方などを工夫することで、その目標に向かって進めていきたいですね。目標を達成できれば、規模を増やすことができ、人を雇用することができます。

トマト同様、キュウリの栽培も難しいと聞きますが。
 キュウリは病気になりやすいので、それを防ぐのが1番の課題ですね。防除は週に1回はしています。作業の関係で防除が遅れて病気が広がることがあるので、今はなるべく効率よく早め早めに防除していけるような形にしていこうとしている段階です。

小松菜を作られることになったのは?
 寒い期間は育つものが少ないので、生長の早い小松菜を選びました。11月にキュウリから切り替えて、11月中に種まきが終わるのですが、それが終わってしまえば、早くて年内に収穫ですね。それからトマトに切り替えるために、翌年の3月頭までに収穫を終わらせなければいけません。気温が低いので病気や虫が発生しにくいため、管理は比較的ラクです。小松菜は育つのを待つだけですが、収穫には手間がかかりますね。
 去年は、小松菜の他にも試そうと思い、ほうれん草を試験的に蒔いてみました。ほうれん草もできたらいいなと思っています。さらに、もう1種類ぐらい増やしていきたいですね。

販売方法は?
 軟弱野菜すべてと、トマトとキュウリの一部は、インショップに出荷しています。朝、JAあおばに持って行き、あおばから各スーパーに配達してもらっています。たまに実際に見に行った時には、どれだけ残っているかが気になりますね。売れる量は大体決まっていますが、2年目でやっと少し買う人が増えたかな。毎年少しずつ増えていけばいいなと思っています。また、あおばのインショップ担当者に、売れそうな規格や時期に合わせた値段などを教えてもらっています。それ以外のトマトとキュウリは選果場に持ち込んでいます。

作っていて楽しさを感じる時は?
 美味しいものができた時と、目標を達成できた時ですね。

新規に就農する方にメッセージを
 小さくてもいいから夢を持ち、常に目標に向かって進んでいけるようなスタンスで取り組んでもらいたいですね。また、作業の工夫や人とのつながりを大切にして、仕事全体を楽しめるような形を作っていってもらえたらいいなと思います。

■現在の経営状況(平成23年)
トマト 15a
キュウリ 10a
小松菜 10a
水稲 2.5ha


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