冬にお菓子作りを復活させたいですね

氏 名:小川 ひとみ さん
年 齢:
出身地:朝日町
就業年次:平成9年



就農のきっかけは?
 実家は私が小さい頃から兼業農家なんですけど、最初は全く農業をする気がなくて会社勤めをしていました。ただ、田植えや稲刈りの時期は休みをとって手伝っていたので、年中無休で働いていたんです。なので、身体がもたないなと思っていた時にちょうど、今の社長である義理の兄が就農することを決めたので、私も会社を辞めて入ろうかなと。

主に何の栽培を?
 水稲、大豆、小松菜、白ネギです。社長と両親と姉と私と従業員1名の6名で作っています。両親だけで作っていた頃は水稲と大豆だけでしたが、義理の兄が就農した時に、ちょうど朝日町では稲の育苗ハウスの空いている期間を利用して、地元の消費者に新鮮なものを供給するために軟弱野菜を作ろうという気運が盛り上がっていたんです。そういう考えの人たちの集まりの中に、うちも入っていたので、5〜6棟のハウスで育苗の後に小松菜を作り始めました。小松菜の担当は姉なので、収穫の時だけ手伝っています。そして、その翌年には耐雪型のハウスを入れて白ネギを始めました。

ご自分の担当は?
 田んぼの水管理ですね。水だけで米の実り方が全然違ってくるので、特に気を配っていますね。それ以外は社長の指示に従って、米や大豆の手伝いなど何でもやっています。あと、以前にラジコンヘリで農薬散布をするために免許を取ったんですけど、全然飛ばせなくなってしまって、今はペーパードライバーのような状態。なので、事務管理としてオペレーターに指示を与えるような立場になっています。

機械に乗られることは?
 数年前はトラクターやコンバインにも乗っていましたが、従業員さんの仕事になったので、今は補助的な作業が多くなってきましたね。苗や肥料の供給など細かい仕事をしています。

大変なことは?
 大豆を作る時は、水はけを良くするために、田んぼのまわりに溝を切るのですが、機械が入れないのでスコップで切るんです。かなり体力が要るので、これって女の仕事かなと思いながら(笑)。それと、大豆がうまく育つように土寄せという作業をするのですが、ちょうど梅雨の時期なので、大量の水が溜まらないよう排水を良くしたり、病気にならないよう防除もやらなきゃいけません。その時期時期でやらなきゃいけない仕事があるので、そういうのを見極めながらやっていくのが大変ですね。

就農して良かったことは?
 時間に縛られないし、自分の時間が持てることですね。天気や仕事内容で休みをとることができます。農閑期になれば、家族や農業関係の仲間同士で旅行できるのも、楽しみのひとつですね。

将来の目標は?
 以前まで、冬の間は姉と一緒に小松菜を使って蒸しパンやクッキーを作って、なないろKANの朝市に出していたんです。無添加にしたかったので、自分で調合した粉を使ったり、茹でた小松菜をミキサーにかけて生地に練り込んだりして作った商品で、膨らみ方にムラはありましたが、地元では結構好評でしたね。最近は忙しくてストップした状態になっているのですが、「作らないの?」と聞かれることもあるので、また復活したいなと思っています。

新規に就農する方にメッセージを
 なかなか女性がいないので、自分と同じような立場の人がもっと増えたら嬉しいなと思っています。なので、ちょっとでも農業に興味があれば、挑戦してみるのもいいんじゃないかなと思います。相手が生き物なので、自分次第でいいものにも悪いものにもなるというか、そういう楽しみと責任がある仕事なので、やり甲斐を感じられると思いますよ。

■現在の経営状況
 水稲 29ha
 大豆 15ha
 小松菜 5a
 白ネギ(ハウスネギ) 8a


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