思い通りにいかないからこそ、楽しい

氏名:関口 宏明
年齢:30歳
出身地:魚津市
就業年次:平成18年

どんな施設野菜を作られていますか?
 水耕栽培で小松菜、昨年から土耕栽培で水菜を作っています。また、春や夏の野菜苗、水稲、ブロッコリーも作っています。要は複合なんですよ。

経営の形は?
 両親と自分の家族経営です。たまに、親戚や兄妹がパートで手伝ってくれることもありますね。

担当は決まっていますか?
 水菜の担当をしています。ハウスを建てるにあたって、新しいことをしなければならなかったので、自分で水菜をやると言い出したもんですから。手が空いている時は、水耕栽培もやりますね。

休みはありますか?
 丸1日休めるのは、月に1回あるかないか。ゆとりがほしいです。ちゃんとした休みが作れるような経営をしていかないとダメだろうなと思います。

季節野菜は休みがとりにくいのですね
関口さん 人を雇っていないから、仕事がどんどん増えていくんです。しかも、収入の安定を考えたら、常に収穫して出せる状態にしておかなければなりません。ただ、そうすると、他の仕事がおろそかになるので、市場の定休日にその部分をカバーしてしまうんですよ。1番休みやすい時にそういうことをするから、休めないんですよね。

番手間がかかるのは?
 水菜かな。収穫の手間が小松菜と比べたら、時間がかかるなって。初めて作るので、慣れていないということもあると思いますが、1時間にどっちの方が多く穫れるかといったら小松菜ですかね。

農業の楽しさを感じることは?
 ちゃんと土づくりをしないと、思ったようには育たないですね。でも、どこがダメだったのかを考えて、次はこうしてみようというふうに直していく楽しみというのがあって。その辺が農業の面白さなのかなと思います。

就農のきっかけは?
 専門学校を卒業した後、2年間家に居て、その後、5年ほど会社勤めをしました。でも、親父が水耕栽培をしていたので、やっぱり家業を継ごうかなって。周りの友達が百姓ばかりということもあって、家に戻る気になりましたね。

所属されているKUUとは、どんなグループなのですか?
 KUUでは、今作っているもののことを話したり、情報交換をしたり。世間話はしますが、具体的な作り方を聞く感じではないですね。

普段の技術的な情報は、どこから入手していますか?
 分からないことがあれば、普及センターに聞いています。ある程度やり方を教えてもらって、それを自分のやりやすい方法にアレンジしていますね。

これからの目標は?
 金儲けしたいという意識ではなく、休みが作れてそこそこ稼げる農家でありたいですね。今は主に新川青果に出荷していますが、直売のような形で、市場を通さずに販売できたらいいなと思います。あとは、どの季節も常に仕事があって、それによって生活をしていけるのですが、趣味を聞かれた時に「百姓」と答える人にはなりたくないかな。仕事は仕事でありたいから。

新規就農メッセージを
 覚悟をして農業をやってもらいたいですね。甘い考えでゼロからやるとしたら、自分の思っ関口さんていたこととは全然違ったことになると思うんですよ。こんなはずじゃなかったとかね。だから、やるのなら覚悟が必要な職業だと思います。あと、百姓は建設業的なことも大工的なこともできるようにならないとダメだと思うんです。そういった面でも楽しい職業だと思いますよ。


■「関口農園」の経営内容
 水稲 約3ha
 ブロッコリー 1.5ha
 コマツナ 1,200m2
 ミズナ 600m2
 野菜苗 6万本

■将来の経営構想
 ・品質向上
 ・時間にゆとりのある経営


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