自分の基盤となるものを作りたい

氏 名:嶋之内 一昭 さん
年 齢:26歳
出身地:小矢部市
就業年次:平成14年



就農のきっかけは?
 父が花壇苗と鉢物を作っているのを、小さい頃から見ていたので、ごく自然に。なりたいというよりは、やらなきゃいけないかなという気持ちの方が強かったですね。なので、高校卒業後、愛知県の鉢物の生産者のところで3年間修業してきました。

修業先で学んだことで今に活きていることは?
 花を作ることだけでなく、仕事の厳しさや経営方法など技術以外のことを学びましたね。家に帰ってきてから、花を作ってみて分かったことは、愛知とは気候条件が全然違うので、習ったことが富山で通用しないことが多かったこと。なので、習ったことをここで使えるように工夫しています。今も愛知で知りあった研修生とは、情報交換や相談をすることが多いですね。同じ志を持つ人たちばかりだったから、全国中に友達や知り合いができたことが1番いいことでしたね。それが1番得たものかな。

主に何の栽培を?
 主に春の花壇苗ですね。他に、鉢物も多少作っています。春はサルビア、マリーゴールド、ペチュニアなど、一般によく知られているものが多いですね。秋はパンジー、ハボタン、耐寒性のあるガーデニング用のシクラメン。

労働力は?
 両親と自分と2〜3人のパートさんで働いています。妻はたまに手伝ってくれますね。

ご自分の担当は?
 自分だけで面倒を見る300坪の温室があって、そこだけは自分が好きなようにできるところ。今はそこでいっぱい、いっぱいかな。

今の自分に思うことは?
 父のように、俺ならコレ!といえる品目を持たないといけないなと。基盤があれば、他に冒険できると思うので、自分がコレと決めたら、マスターするまでとことんやって、自分のものにしていかなきゃいけないなと。流行りや値段などに関係なく、俺はこれでずっとやっていくという品目をひとつ持たないとダメですね。自分が自信の持てる品目をひとつ持てればいいなと思っています。なので、今は作り上げながら、模索している段階ですね。

やり甲斐や喜びを感じられる時は?
 金沢の市場をメインに、富山、名古屋、大阪の市場にも少し卸しているのですが、そこでいい評価が得られた時ですね。

今後の目標は?
 今はまだ自分のサイクルを固定させることと、さっきも言いましたが自分の基盤となる品目を作ることですね。最終的には、父が今作っている作物などを受け継ぐわけで、父は父なりに評価を受けているものがあるので、その評判を落とすことはしたくないですね。父以上にいいものを作っていきたいと思っています。父がやってきたことを守りつつ、自分の色を出していければいいなと思っています。あとは、もっと人と仕事のつながりを持たなきゃいけないと思っています。

趣味は?
 趣味はないんです。暇な時期も、それなりにすることはあるんですよね。農業はやろうと思えば、いくらでもやれるので、自分の中での線引きというか、自分の時間を作ることが難しいなって。

農業の魅力は?
 いつも1番いいなと思うことは、生涯現役ということですね。定年はないし、年をとってもとったなりのやり方ができます。

新規に就農する方にメッセージを
 農業は入りやすい分野だと思うので、とりあえずやってみればいいと思います。もちろん、意志と知識をちゃんと蓄えたうえで、就農してほしいですね。

■現在の経営状況
 花壇苗・鉢物 30a

■将来の経営構想
・規模は現状維持
・自分の基盤となる品目を持つこと
・自分のサイクルを固定させること


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