時間を有効に使える仕事

氏 名:島先 祐介 さん((有)アグリゴールド矢木)
年 齢:31歳
出身地:入善町
就農年次:平成11年



仕事の内容は?
 農業法人アグリゴールド矢木で、米、大豆、ハウスネギを作っています。個人の農家とは違って規模が大きいので、感覚としては会社員に近いかもしれません。機械作業がほとんどなので、仕事も農業機械のオペレーターが主体です。

就農のきっかけは?
 大きな決意をもって農業に就いたわけではないんです。社長とは顔見知りで、以前からアルバイトで田植えの手伝いをしていたことがあったんですよ。当時は個人の農家でしたが、法人化して会社組織にしようということになった時、じゃあやってみようかという感じでした。

仕事には慣れた?
 田んぼの手伝いをしたことはあっても、スタートした時は素人同然。農業機械も見たことはあっても乗ったことなんかなかったですから、慣れるまで多少時間はかかりました。1年目は覚えることばっかりで、2年3年経つと、何とか段取りがわかってきました。農業機械には慣れたけど、生産者として一人前かと聞かれたら、まだまだだと思っています。

楽しいと思うのは、どんな時?
 個人的に機械が好きなんですよ。いじるのも乗るのも大好きなので、そういう点では面白い仕事です。トラクターで田んぼをおこし、田植機に乗り、コンバインで刈り取る……一通りの作業をそれぞれの機械でやっていくのが、自分にとっては楽しさになっていますね。

やりがいは、ある?
 米も豆も生き物じゃないですか。種を蒔いて育てて、成長の過程を見守り、実になり、収穫の喜びを得る。それが収入にもつながる。工場で機械的に生産するのと違って、有機的な感じがしませんか? 稲が伸びていたり、一晩で虫に喰われてたり、毎日変化がありますしね。作物を育てて形にするというのは自然相手ですから、大変な面もありますが、そのぶん、やりがいも大きいです。

将来の夢は?
 実は、ギター職人になりたいという夢があります。だから、自分にとって農業は、一生の仕事というスタンスではなく、夢をかなえる通過点で出会った仕事といった方がいいかもしれません。社長もその考えを理解してくれているので、農閑期となる冬場はずっと製作活動を続けています。雇用形態としては契約社員になっているので、会社の理解を得て、ギターの製作活動を続けさせてもらっています。農業だと、時間も有効に使えるので、他にやりたいことがあっても、十分に可能だと思いますよ。

これからも続けたいという思いは?
 自分でやるかどうかは別として、ずっとやってもいいかなとは思っています。これからは農業法人組織や、自分のような兼業スタイルで仕事に携わりたいという人もどんどん増えていくんじゃないでしょうか。

新規に就農する方へメッセージを
 農業に対する先入観とか固定観念というのは、全く不必要です。余計なことを考えるよりも、やってみたら?という感じ。うちの社長もそうですが、農業やってる人って仲間意識が強いし、やってみたいという人がいたら、両手を広げて迎えてくれるはずです。向き不向きはあると思いますが、決してイヤな仕事じゃないですよ。

■現在の経営状況((有)アグリゴールド矢木)
 米      34ha
 大豆     43ha
 ハウスネギ  2,000平方メートル


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