安心・安全をモットーに、毎日の食卓を支えたい!

氏 名
年 齢
就農地

就農年次




安井 実枝子(やすい みえこ)

36歳
上市町
平成22年

【自家就農】

― 現在の経営の概要を教えてください。

 有限会社安井ファームは、私の父が代表を務めていまして。私と母の他に6名の従業員がおります。
 メインは養鶏で、鶏が1万6千羽。ケージ飼いと平飼いの両方をやっています。 また、ナス・ピーマン・サトイモ・カボチャ・冬瓜などの野菜も有機栽培しています。

― 安井ファームさんの鶏について教えてください。

 うちで扱っているのは、純国産鶏の「さくら」「もみじ」という品種です。 スーパー等でよく売っているのは外国の血統の鶏から産まれた玉子なんですが、うちの玉子は混じり気なしの純国産なんです。

― 純国産鶏にこだわっている理由は?

 やっぱりお客様に安心して食べていただきたいからですね。 産卵率とか、生産性を重視すれば外国の血統の鶏なんですけど、うちはそういったことよりも、食の安心・安全を大事に考えているので。
 餌は、遺伝子組み換えでないトウモロコシや大豆、ゴマ等を使っていまして、添加物もなるべく入れないようにしています。 手作りの発酵飼料も与えています。地元の豆腐屋さんからおからをいただいて、そこに米ぬかなどを混ぜて発酵させるんです。
 それだけこだわって育てた鶏ですから、排泄物を肥料として畑に入れても安心・安全です。 そうやって循環型の野菜作りをしています。

― 生産物はどのように販売していますか?

 某食品宅配サービスさんへの提供がやっぱり大きいですね。 また、富山市のショッピングセンターの中に自然食品やオーガニックなどを扱うお店があって、そこにもかなりうちの商品を置いていただいてます。
 食べるって体づくりじゃないですか。食べ物って、毎日毎日体の中に入れるもの。 だからやっぱり、日々の食卓に安心して並べられるものを、という気持ちでやっていますし、商品の提供先も、そういったことを大事にしておられるところに絞っています。

― 今後の目標や抱負、新たに取り組んでみたいことはありますか?

 まず第一には、うちの仕事のすべてを一人で完全にこなせるようになること。 あと、一昨年から鶏の燻製やウインナーの加工販売も始めたので、それにももっと力を入れたいです。
 またいずれは、精肉の提供もしていきたいと思っています。お客様からの要望が多いんです。 やっぱり皆さん、うちの安心・安全へのこだわりをご存じなので、お肉も欲しいと言われます。 でも今現在はそれを安定的に出すことはできませんし、ミンチにするような器具や機械も、免許もないので。
 精肉が提供できたら、玉子もあるし野菜もあるし、うちの食材だけでごはんができそうだなと。 そうなったら嬉しいですね。

― これから就農を考えている方へのメッセージやアドバイスを。

 やっぱり就農する以上は、何かこだわりを持って始める方が多いと思います。 だけど理想と現実のギャップというか、こだわりを貫ききれない時もあるかもしれない。 でもそれでも、少しずつでも理想に近づけるように頑張ってほしいし、そういう気持ちは忘れないでほしい。 やっぱり食に関わることなので、何か一本というか、モットーを持って、やっていってほしいですね。