保全活動地区紹介

氷見市 長坂(ながさか)

豊かな緑、眼下に広がる富山湾、海越しに見える立山連峰、
昔ながらの米作りにこだわった「棚田オーナー制度」

長坂全景
長坂全景

私たちがお世話します
私たちがお世話します

市町村名
氷見市
地域振興立法指定状況
半島振興
地区名
長坂
集落活動の団体名と代表者名
長坂集落 木和田 勝
集落数
1集落
農家戸数
47戸
水田面積
35ha
地区の標高
60m~210m
水源
唐古池(ため池)
営農方式
個別経営
地区の現況
 長坂集落は、市街地から17kmほど離れた市北東部、石川県境に近い標高約60m~210m中山間地に位置する。水田面積は約35haであり、うち21haが昭和55年から60年にかけて圃場整理されたものである。その後平成10~11年度に棚田地区緊急保全対策事業により農道舗装や水路改良を実施し現在に至っている。
 集落上部にある棚田からは富山湾ごしに立山連峰を仰ぐこともできる。この景観のよさから平成11年には「日本の棚田百選」に認定され、最近では、スケッチや写真を撮りに訪れる人も多くなっている。
地区の活動状況
 農地の耕作放棄を食い止めるため、平成10年度より「棚田地区緊急保全対策事業」を導入しハード面の整備を行うと同時に平成11年度より県内初の「棚田オーナー制度」に取り組んでいる。
 この制度の概要は、1区画100㎡のたんぼをオーナーに貸し出し、オーナーは、田植え、稲刈り・はさがけ作業を体験し、収穫したはさがけ米40kgと氷見市の特産品がもらえるというものである。
 オーナー田は、集落で「椿衆」(実践指導班)を組織し管理をしている。田植え、稲刈り時には集落全体で取組み、婦人部ではおにぎりや鍋の炊出しもしている。また、平成12年度には獅子舞の披露、平成13年度からは田植え時に山菜取り体験、平成15年度からはバケツ栽培体験等を実施し好評を得ている。
 また、集落に大勢の方が訪れる人が多くなったことから集落全体の除草作業が徹底されるようになり、婦人部では環境美化のため集落の施設や畦畔に花を植栽する活動も始まった。